借金は返し方よりも借り方が大切
いくら返しても借金が減らない。そんな借金の悩みを抱える方は少なくありません。減らない借金の悩みを抱える方に共通している問題が「お金の借り方」です。
借金問題は返済方法や返済計画ばかりが注目されがちですが、本当に重要なのは返し方ではなく借り方です。
そもそも借り方に問題がなければ返済で苦しむ必要はないはずで、借金の返済で苦しんでいるということは借りる時点で問題が生じていたということです。
ちょっとしたコツに気をつけてお金を借りるだけで返済はぐっと楽になります。
返済できなくなって債務整理するハメにならないよう借金返済が楽になる上手なお金の借り方を知っておきましょう。
必要最低限の金額だけ借りる
必要最低限の金額だけ借りるのは借金の基本中の基本です。必要に応じた借金であれば返済に問題が発生する可能性は低いですが、特に必要でない借金は浪費の原因になります。
10万円必要なのに借入限度額が20万円だからといって限度額いっぱいまで借り入れてしまえば利息が余計に発生するだけでなく、10万円の余裕が生まれたように錯覚してしまい無駄遣いしかねません。
必要最低限の金額だけ借りるよう心がけていれば、利息負担は最小限におさえられて無駄遣いしてしまうリスクも回避できるので、無理なく返済できるでしょう。
必要以上の借金がきっかけとなって借金にハマり、債務整理するまで追い詰められるケースは少なくありません。借金グセをつけないためにも必要最低限の金額だけ借りるのが上手なお金の借り方です。
返済能力を考える
借りたお金は毎月きちんと返済しなくてはいけません。無理のない返済計画で借金を完済するためには、自分にどれだけの返済能力があるのかをきちんと把握しておく必要があります。
毎月の適切な返済額の目安は収入によっても変わりますが、一般的には毎月の返済額が月収の3割を超えると返済計画は破綻し債務整理が必要になるといわれています。
生活に影響を与えずに返済するなら毎月の返済額は収入の2割まで。ある程度の余裕をもたせるなら収入の1割を目安にして返済計画を立てるのが無理のない返済のコツです。
ただし、毎月の返済額を抑えるために返済期間を長くするのはオススメできません。返済期間が延びれば金利負担は大きくなり借金総額も膨らみます。
返済が長期化するほど債務整理が必要になる可能性も高まるので、できるだけ返済期間は短く設定しましょう。
低い金利で借りる
金利は低ければ低いほど返済が楽になります。金利は借金しやすさと反比例するため、金利が低い借入先ほど審査が厳しくなります。
キャッシングよりも銀行カードローンの方が金利が低く、カードローンよりもカーローンや住宅ローンなど目的別ローンの方が低金利です。
住宅金融公庫や事業支援など条件が厳しい特別なローンはさらに低金利で借り入れが可能です。
まずは低金利のところに融資の申し入れを行い、融資が受けられなかったら金利が高い代わりに審査が緩い借入先に借金を申し込むようにすると、金利負担をできる範囲で低くおさえられます。
親や親戚など低利で借りられる相手がいる場合は、個人間で借金するのもひとつの方法です。
ただし、個人間の借金は法律により金利が最高で年109.5%まで認められています。業者からの借り入れが年20.0%が上限なのと比較すると非常に高金利です。
借用書に金利が明確に記載されていないと業者から借りるよりも高い金利が認められる可能性があるので、個人間の借金でもきちんと借用書を作成し、金利を明確にしておきましょう。
借金返済が苦しくなったら早めに債務整理の相談を
借り方にも返し方にも問題がなかったとしても、借金返済に失敗する可能性は否定できません。
経済情勢の変化で収入が激減すれば返済が苦しくなりますし、病気で働けなくなる可能性もあります。
もし借金返済が苦しくなったら早めに弁護士か司法書士に債務整理の相談することがポイントです。
債務整理手続きをすれば、無理なく返済できる金額までの減額や免責ができる可能性があります。
返済が行き詰まった借金を放置すればどんどん膨らむだけです。破たんを待たず、早めに専門家に相談するのが借金を長引かせないコツです。